私に関する結果レポート

いろいろあります。

おもしろいものが続々と出てきて、実に興味深い

汐留駅周辺の再開発は、1990年代に入ると基盤整備が急ビッチで進められた。そんな折り、汐留駅発掘現場を見学したいという話が持ち上がった。発掘現場には便槽に使われた穴がずらつと並び、1つ1つに便甕がはめ込まれているものもあれば、素掘りの穴だけになっているものもある。これらの便槽は大使用として使われたもので、レンガとコンクリートで長さ10メートル余、幅1・5メートルできちっと仕切られたブースの跡である。大便ブースの横には小使用の長いトレンチ(溝)状の穴も見られるが、正確にはこれらのトイレは新橋停車場構内にあった鋳物工場付設のトイレであった。一方、新橋停車場跡にもトイレが残っていて、旅客用のトイレは出札所とプラットホームのあいだにあり、鋳物工場付設の便甕トイレと違って、内法176×90センチ、深さ50センチのレンガを積んでコンクリートで固めた立派な便槽でつくられたものであった。この便槽の中からはおもしろいものが続々と出てきて、実に興味深い。旅客がトイレを使用した際の落し物と見られる銅貨、ボタン、扇一子、櫛、マッチ、パイプなどが出土する。尻拭き用の布まで出てきて、当時の始末の方法まで知ることができる。